社内のナレッジベース(Wiki、ドキュメントサーバー等)は整備されているものの、検索性が悪く形骸化していないでしょうか。結果として、Slack上で「〇〇の申請方法は?」「前回のあの案件の資料は?」といった質問が飛び交い、特定のベテラン社員や情報システム部門、バックオフィス(人事・経理)が回答に追われ、業務が非効率化・属人化するケースが後を絶ちません。
ALBYは、RAG(Retrieval-Augmented Generation)技術と生成AI(LLM)を活用し、貴社のクローズドな環境で安全に動作する「社内ナレッジAIチャットボット」のカスタム開発を支援します。
お客様の課題:形骸化したWikiと、Slackに集中する定型質問
今回ご支援したクライアント様(IT・サービス業)では、以下の課題を抱えていました。
- ナレッジのサイロ化: Confluence(Wiki)やSharePointにマニュアルや仕様書は存在するが、情報が古かったり、どこにあるか分からず、誰も参照しなくなっていた。
- 業務の属人化: 新入社員のオンボーディングや、社内規程(経費精算、勤怠等)に関する質問が、人事・総務部門の特定担当者のSlackに集中。
- 情シスの負担: VPN接続やPCのセットアップなど、定型的な問い合わせに情報システム部門が忙殺され、本来のコア業務に集中できない。
- セキュリティ懸念: 外部のSaaS型チャットボットでは、社内の機密情報や顧客情報を連携させることにセキュリティ上の懸念があった。
ALBYのソリューション:PoCから始める、セキュアなRAGシステム開発
当社は、パッケージ製品の導入ではなく、既存システム(Slack、Confluence、SharePoint)とセキュアに連携する、専用のチャットボットシステムの開発をご提案しました。
1. PoC(概念実証)による精度と実現性の検証
まず、保有する実際のドキュメント(約1,000ファイル)を対象に、小規模なPoCを実施。
- 「ハルシネーション(嘘)」の抑制: 生成AIがもっともらしい嘘の回答を生成しないよう、必ず社内ドキュメントを情報源(ソース)として参照するRAGアーキテクチャを構築。
- 回答精度の検証: 「経費精算の締日は?」「有給申請の方法は?」といった具体的な質問に対し、正しいドキュメントを引用しながら、自然な日本語で回答できることを実証しました。
2. セキュアなAIチャットボットのカスタム開発
PoCの成功を受け、以下の機能を持つ本格的なシステムを開発しました。
- 多様なデータ連携: 社内Wiki (Confluence)、SharePoint上のWord, PDF, PowerPoint、ファイルサーバーなど、点在するナレッジソースを自動でクローリングし、AIが検索可能なデータベース(ベクトルDB)を構築。
- Slackボット連携: 普段利用しているSlack上で、AIボットにメンションするだけで質問が可能。AIは質問の意図を汲み取り、ナレッジベースから最適な回答を生成して返信。
- 出典(ソース)の明記: AIの回答には、必ず根拠となった社内ドキュメントのページやファイル名を併記。利用者は元情報をすぐに確認でき、回答の信頼性を担保。
- セキュアな実行環境: お客様専用のクラウド環境にシステムを構築。社内ナレッジが外部のAIモデル学習に使われることは一切なく、機密情報を安全に取り扱います。
導入効果:問い合わせ工数激減と、ナレッジ活用の文化が定着
- 工数60%削減: これまで人事・情シス部門が手作業で回答していた定型的な問い合わせの約6割をAIボットが自己解決。担当者はより付加価値の高い業務に集中できるように。
- 属人化の解消: 特定の人しか知らなかった情報やノウハウをAIが回答することで、業務の標準化が促進。
- ナレッジの有効活用: 「死んでいた」社内Wikiやドキュメントが、AIチャットボットを通じて「活用される」資産へと変わった。
- オンボーディングの高速化: 新入社員が不明点をSlackでAIに質問するだけで自己解決できるため、教育コストと立ち上がり時間が大幅に短縮。
このようなお悩みはありませんか?
- 社内ナレッジが点在・サイロ化し、活用されていない。
- 情シスやバックオフィスが、定型的な社内問い合わせ対応に追われている。
- 外部SaaSのAIチャットボットでは、セキュリティや連携機能に不安がある。
- 生成AIを活用したいが、何から手をつければ良いか分からない。
ALBYは、貴社の状況に合わせた生成AI活用のPoCから、既存システムと連携する専用AIチャットボットの開発まで、一貫してご支援します。お気軽にご相談ください。


